牛飼い指南書

農業で生産性のある豊かな人生を

アニマルウェルフェア

アニマルウェルフェア、牛飼いや畜産に関わる人なら聞いたことがある言葉ですね。

 

最近では、畜産とは無縁の人も聞いたことがあるのではないでしょうか?

 

まず、アニマルウェルフェアを簡単に言葉にするならば、

「生き物を畜産物として利用させてもらうことを前提としたならば、その生き物を飼っている間は幸せにする」

といったところでしょうか。

 

簡単な言葉にしても難しいのは、倫理観が人それぞれで違うからです。

 

この言葉を測るものさしが違えば、解釈が変わりますから、当然「否定的」な意見もありますよね。

 

ただ、このアニマルウェルフェアは現在のところ努力目標でしかありませんので、強制力はなく、誰かに非難される必要もありません。

 

しかしながら、多様性が求められる時代においてアニマルウェルフェアを無視できないのも事実です。

 

なぜなら近い将来、アニマルウェルフェアのような優しい規程ではなく、強制力のある規定が国際的に定められると予想されるからです。

 

これは、昨今の国内外を問わない、注目と意識の高まりから言えることです。

その時に備えなければなりませんよね。

 

さて、アニマルウェルフェアには5つの自由が提唱されております。

 

1.飢えと渇き、栄養不良からの自由

2.恐怖、及び苦悩からの自由

3.身体的及び熱の不快からの自由

4.苦痛、傷害及び疾病からの自由

5.通常の行動様式(繋ぎは運動できないからやめてあげて)からの自由

 

以上が5つの自由です。

私がこれをみて思い出す漫画がありまして、それは

約束のネバーランド」です。

 

約束のネバーランドという漫画は、

「人が鬼に飼われて出荷される」

というなんとも空想的で皮肉的な、大好きな漫画です。

 

漫画の中で、出荷される子供はストレスを与えられる事はなく、むしろ教養などを与えた上で健康的に育てられます。

 

内容のことはこれ以上はネタバレになるので言えませんが、こういったことを今、世界がアニマルウェルフェアというかたちで取り組んでいるのです。

 

不思議なもので、こういった漫画をみると人は「悪とはなにか」がわからなくなります。

 

ブレるんですよね。

 

だからこそ、アニマルウェルフェアは5つの自由を曖昧かつ正確に提唱しています。

 

では、5つの自由を達成するにはどうしたら良いか。

 

以下が対応例となります。

1.新鮮な餌と水を与えよう

2.不要なストレスを与えない(意味のない電気ムチなどの単に家畜が嫌がるもの)

3.環境を整える(扇風機やミストなどで暑熱、ヒーターによる暖房)

4.病気の予防と治療をしよう

5.飼養面積は充分に確保しよう

 

簡単にまとめてもこれだけの文になってしまうのがアニマルウェルフェアであります。

 

そして、一言で言い表すのが難しいのがアニマルウェルフェアであります。

 

皆さんは、アニマルウェルフェアについてどういった意見を持っていますか?

 

そして、何を語れるでしょうか?

 

答えがない議論は面白いですね。